春の息吹と共に始まる、私たちのクライアントが主催する恒例のイベント。これまでは、参加者が紙のカードにスタンプを押して集めるという、伝統的なスタンプラリーを実施していました。しかし、今年は時代の変化に合わせて、新たなステップとしてスタンプラリーアプリを導入することになりました。この大きな変更に私たちも開発パートナーとして深く関わる機会を得ました。
スタンプラリーアプリでデジタルの楽しみをもっと身近に
この新しいスタンプラリーアプリは、紙とペンを使う代わりに、スマートフォンを活用してスタンプを集めるシステムです。具体的には以下のような機能を持っています。
- QRコードを使ったスタンプ獲得: イベント会場にある特定のポイントに設置されたQRコード(二次元バーコードの一種で、カメラで読み取ると情報を得られるもの)をスマートフォンで読み取ることで、スタンプをデジタル上で獲得します。
- アプリのインストール不要: このアプリはインターネットブラウザ(インターネットを見るためのプログラム)で動くため、新たに何かをダウンロードする必要はありません。スマートフォンやタブレットのブラウザからアクセスして利用できます。
- 自動で抽選に参加: すべてのスタンプを集めると、自動的に抽選に参加され、豪華な賞品が当たるチャンスが得られます。
これらの機能により、従来の紙ベースのスタンプラリーの問題点を解決し、よりスムーズで環境に優しい体験を提供することが可能となりました。開発過程では、クライアントとの綿密な協力の下、リアルタイムでのフィードバックを取り入れ、使いやすいインターフェース(ユーザーが操作する画面の設計)を追求しました。
使いやすさを追求したスタンプラリーアプリの改善案
しかし、イベント当日には予期せぬ課題が浮かび上がりました。特に抽選システムに関する参加者からのフィードバックが、私たちの予想とは異なるものでした。抽選で高価な賞品が当たる確率が低すぎるという声が多く、参加者の楽しみが半減してしまったのです。このことから、抽選の興奮を高めるためには、より公平で魅力的なシステムの見直しが必要であると痛感しました。
次回のイベントでは、以下のような新しい抽選確率を設定することを計画しています。
- 改善された抽選確率: 100人に1人が1等、2人が2等、6人が3等に当たるように調整します。これにより、参加者が抽選に対して持つ期待感を向上させ、イベント全体の楽しさを増すことができます。
温もりを感じる人間くさいコミュニケーションのつくりかた
技術の進歩は多くの便利さをもたらしますが、それと同時に「人間くさいコミュニケーション」をどのように取り入れ続けるかが重要な課題となっています。今回の経験から学んだことは、単に技術を導入するだけでなく、それを使う人々が直感的に楽しめる要素がどれほど重要かということです。新しい抽選システムは、デジタルながらも人間的な楽しみや興奮を提供することを目指しています。
アプリ開発で見つけた新しい挑戦と成果
このプロジェクトを通じて、私たちはデジタルツールが提供する便利さと、人間的な楽しみのバランスをどのように取るかについて多くのことを学びました。これからも私たちは、参加者一人ひとりがイベントを深く楽しめるような技術とクリエイティビティの結合点を探求し続けます。
このプロジェクトに関われたこと、そして多くの人々と共に成長できたことに心から感謝しています。私たちの探求はこれからも続きます。今後ともご期待ください。ありがとうございました。
文責:中島創太