「やさしくデジタル」というコンセプトは、1998年6月、私がコンピュータリブを設立した際に思い描いたものです。
その時代、インターネットが普及し始め、多くの企業が自社のホームページを立ち上げようとしていました。個人でもパソコンを手に入れ、インターネットで情報を得たり、電子メールで交流したりする時代が到来していました。
「デジタル」という言葉は新しさと未知の可能性を象徴していましたが、同時に、デジタル化に乗り遅れることへの不安も生み出していました。しかし、「デジタル=パソコン」と単純化して考えるべきではないと私は考えています。デジタル技術が便利な場面もあれば、従来の方法が適している場面もあります。
私はデジタル化のメリットを認めつつも、すべてをデジタルに頼ることの危険性を指摘したいと考えました。特に名簿の管理や電子メールでのやり取りの便利さを実感していますが、これらのツールは最終的には人と人との繋がりを深めるために使うべきだと思っています。
時代とともに、「パソコン」から「インターネット」へと進化してきましたが、私の基本的な考え方は変わりません。「インターネットは人と会うための道具」です。
デジタル技術に対する圧倒的なイメージや、デジタル化への圧力を感じることがありますが、それに屈する必要はありません。デジタルは私たちの生活に欠かせないものになりましたが、より「やさしく」接し、デジタルを扱う会社として傲慢にならないよう心掛けています。
「やさしく」には、「優しく」「易しく」という意味があり、英語にもkind、gentle、easyなど様々な表現があります。私たちが目指すのは、身の回りのデジタル技術を優しく、易しく教え、優しく関わることです。
結局のところ、パソコンもスマートフォンもインターネットも、すべて「人と会うための道具」です。コンピュータリブ社の「やさしくデジタル」というキャッチフレーズには、こうした考え方が込められています。
これからも、コンピュータリブ社を「やさしくデジタル」の精神で支えていただければ幸いです。(文責:中島正雄)